試算の前提と計算方法
数字の根拠を隠さないために、計算の中身をすべて公開します。
基本の式
当サイトはすべてのカードを、次の1つの式で評価しています。グラフも比較表も、この同じ計算から作られています。
実質損益 = ポイント還元の円換算 + 年間利用額ボーナス + 付帯特典の主観価値 + クレカ積立ポイントの円換算 − 実効年会費 − 未利用手数料
この値がゼロになる年間利用額が「損益分岐点」です。
クレジットカードの損益分岐点の総合解説では、 年会費だけを回収する利用額と、無料カードより年間損益が高くなる利用額を分けて説明しています。
条件を揃えた試算結果は、クレジットカードの損益分岐点・公開データで確認できます。 比較表とあわせて、計算条件・出典・JSON/CSVを公開しています。
1. 誰を基準にするか
当サイトは原則として、いまそのカードへ新規入会する人が申し込む場合を基準にしています。入会日、申込経路、対象プランなどで利用できる条件が変わるカードについて、いま申し込む人が利用できる恒常的な条件を揃えて比べるためです。
すでにカードをお持ちの場合は、入会時期や申込経路によって一部の特典が適用されないことがあります。試算結果とご自身の条件が合わないと感じたときは、カードページの特典注記と「この試算に織り込めていない要素」を確認してください。
条件を確認したあとは、シミュレーターでカードを選び、ご自身の使い方で試算できます。
2. ポイント付与の端数処理
ポイントは「200円ごとに1ポイント」のように単位ごとに付きます。切り捨てのタイミングはカードによって違い、実質還元率に大きく効きます。
- 決済ごとに切り捨て… 1回の支払いごとに端数を捨てます。税込380円の支払いを200円単位で計算すると、対象は200円分だけです。少額決済が多いほど実質還元率が落ちます。
- 月間の合計額で計算… 1か月の利用額を合算してから切り捨てます。取りこぼしは月あたり最大で付与単位マイナス1円にとどまり、影響はほとんどありません。
このため当サイトは「平均決済単価」を入力項目にしています。表記の還元率が同じでも、この項目次第で結果が変わります。
公共料金と楽天市場の対象額
公共料金は支払先ごとにポイント条件が違います。シミュレーターの「公共料金の内訳」で支払先と月額を指定すると、 公式に確認した対象事業者の減率やポイント対象外を反映します。入力額は既存の公共料金の内訳として扱い、買い物総額へ二重に足しません。 内訳が公共料金総額を超える場合は、上の行から総額に収まる分だけを使います。各行は毎月同じ請求額を12回支払う前提です。
支払先を指定していない残額は通常ポイントで試算します。減率対象か未確認のため、実際の還元がこの試算を下回る場合があります。 選択肢にない事業者、請求をまとめるサービス、隔月請求などはカード会社の対象条件を確認してください。
楽天市場は、税込の通常ポイントと、消費税・送料・ラッピング料・利用ポイント等を除くカード特典ポイントを分けます。 カード特典の対象商品月額を入力した場合だけ追加分を計上し、券種ごとの月間上限を適用します。未入力時の追加分は0です。 税率を10%と決め打ちせず、軽減税率や送料を除いた実際の対象額を入力してください。商品ごとの購入・端数の違いは平均決済単価による推定です。
3. 年間利用額ボーナスと年会費の無料化
「年間100万円の利用で年会費が永年無料」のような条件があると、損益はその金額を境に不連続に跳ね上がります。グラフが垂直に立ち上がっているのがその地点です。
年会費を還元率で割る単純な計算では、この跳ね上がりを飛び越してしまい、分岐点を実際より高く見積もります。当サイトは不連続点を明示的に列挙したうえで、損益がゼロになる点を数値的に解いています。
三菱UFJカード一般のグローバルPLUSは、年間利用額を12等分した月間利用額で判定し、その月の基本ポイントへ加算します。 月3万円以上10万円未満は10%、月10万円以上は20%を上乗せし、加算ポイントの小数部分は月ごとに切り捨てます。 月によって利用額が違う場合や、対象外取引・売上到着日の違いによって実際の付与額は変わります。
4. 付帯特典の評価
空港ラウンジやダイニング優待などの金銭価値は、使うかどうかで人ごとに大きく変わります。当サイトは利用者に代わって価値を決めず、こうした特典の既定評価額を0円にしています。0円は特典に価値がないという意味ではなく、使わないかもしれない特典をあらかじめ損益へ足さないための基準です。利用する特典は、シミュレーターでご自身が感じる年間の価値を入力できます。
既定評価額が0円にならないのは2つの場合だけです。ひとつは年間利用額へ連動する特典で、旅行傷害保険は旅行・交通、回線の割引は光回線の年間利用額に連動します。対象の利用がなければ0円になり、利用がある場合はカードごとに定めた割合と上限の範囲で計算します。
もうひとつは、その特典が付かないカードなら自分で支払う金額を発行会社が公式に示している特典です。会員費が年会費に含まれる、ETCカードの年会費が無料になる、といったものが当たります。金額の見積もりが要らないため、公式の額をそのまま既定評価額にしています。どちらの既定値も、ご自身の利用状況に合わせてシミュレーターで変更できます。
5. 初年度と2年目以降
「初年度年会費無料」と「利用額による永年無料」は効くタイミングが違います。前者は初年度のみ、後者は条件を満たした翌年からです。当サイトは両方を切り替えて試算できるようにしています。
MUJI Cardと三井ショッピングパークカードのVisa券種は年会費無料です。判定期間に利用がない場合のサービス手数料1,650円は年会費と分けて差し引きます。 初年度は0円、2年目以降は同じ利用額が毎年続く前提で、年間利用額0円の場合に計上します。実際の判定期間・請求月は入会月によって異なります。 「永年無料を達成した後」を選んでも、未利用手数料が永久に免除されるわけではありません。
6. 回線選択とクレカ積立
携帯電話と光回線は、それぞれ任意で選べます
回線を選ばない場合は、従来どおり「各カードに合う回線と特典条件を満たす」前提で、カードごとの優遇を計算します。 回線を選ぶと、その回線に適用される優遇だけを計上します。対象プラン、支払い設定、回線の登録やセット割などの条件は、カードページの注記を確認してください。
優遇が付かない料金に通常ポイントが付くか、年間特典の利用額に含まれるかはカードによって異なります。 たとえば自社の通信料金が通常ポイントの対象外になるカードもあるため、優遇を外して一律に通常還元へ置き換える計算にはしていません。
積立元本と、積立でもらうポイントを分けます
証券会社と月額を入力すると、同じ月額で12か月積み立てた場合のカード由来のポイントを損益へ加算します。 積立元本は年間の買い物額へ足さず、通常ポイント、年間利用額ボーナス、年会費無料化の判定にも重ねて使いません。 ポイントの円換算には、通常ポイントと同じ換算レートの設定を使います。
NISA・課税口座の選択、積立の付与率を判定する前年の対象利用実績、対象カードを初めて保有した入会初年度かどうかは、それぞれ別の条件です。 前年実績を現在の年間買い物額から推定することはありません。通常の年会費を比較する「初年度/2年目以降」の切り替えとも連動しません。 再入会や、すでに持っているカードで積立だけを始める場合は「初保有の入会初年度」に含めません。
この試算で積立を計算する組み合わせ
次の組み合わせを計算します。月額が上限を超える場合は上限まで、最低額に届かない場合は積立ポイントを計上しません。 カードごとの「計算する条件」と公式案内を確認してください。
SBI証券
- 三井住友カード(NL) — 月100円〜100,000円
計算する条件
月100円〜10万円。初年度は対象カードを初めて保有した入会初年度だけを選択してください。継続時の率は前年の対象カード利用実績で決まり、現在の年間利用額・評価年からは推定しません。ポイント端数は月ごとに切り上げます。積立額は通常還元・年間利用特典・年会費無料化の集計に含めません。
- 三井住友カード ゴールド(NL) — 月100円〜100,000円
計算する条件
月100円〜10万円。初年度は対象カードを初めて保有した入会初年度だけを選択してください。継続時の率は前年の対象カード利用実績で決まり、現在の年間利用額・評価年からは推定しません。ポイント端数は月ごとに切り上げます。積立額は通常還元・年間利用特典・年会費無料化の集計に含めません。
- 三井住友カード プラチナプリファード — 月100円〜100,000円
計算する条件
月100円〜10万円、毎月1%の基本ポイントのみ計上。端数は月ごとに切り上げ。年間カード利用に応じた年1回の積立加算ポイントは計上しません。積立額は通常還元と年間利用特典の集計から除外します。
月の積立額に適用率を掛け、ポイントの端数を切り上げます。
公式の積立条件(確認日:)
- 三井住友カード(NL) — 月100円〜100,000円
マネックス証券
- dカード — 月1,000円〜100,000円
計算する条件
月1,000円〜10万円。通常は5万円まで100円につき1ポイントと1,000円につき1ポイント、5万超〜7万円は1,000円につき6ポイント、7万超〜10万円は1,000円につき2ポイント。一般dカードはNISAでも同じ段階式です。各単位で端数を切り捨てます。積立額は通常還元・年間利用特典・年会費免除条件へ含めません。
- dカード GOLD — 月1,000円〜100,000円
計算する条件
月1,000円〜10万円。通常は5万円まで100円につき1ポイントと1,000円につき1ポイント、5万超〜7万円は1,000円につき6ポイント、7万超〜10万円は1,000円につき2ポイント。GOLD・GOLD UのNISAは全額で100円につき1ポイントと1,000円につき1ポイント。各単位で端数を切り捨てます。積立額は通常還元・年間利用特典・年会費免除条件へ含めません。
- dカード GOLD U — 月1,000円〜100,000円
計算する条件
月1,000円〜10万円。通常は5万円まで100円につき1ポイントと1,000円につき1ポイント、5万超〜7万円は1,000円につき6ポイント、7万超〜10万円は1,000円につき2ポイント。GOLD・GOLD UのNISAは全額で100円につき1ポイントと1,000円につき1ポイント。各単位で端数を切り捨てます。積立額は通常還元・年間利用特典・年会費免除条件へ含めません。
口座種類と積立額の段階ごとに計算します。複数の付与単位がある部分は、それぞれの単位未満を切り捨ててから合算します。
公式の積立条件(確認日:)
- dカード — 月1,000円〜100,000円
三菱UFJ eスマート証券
- au PAY カード — 月100円〜100,000円
計算する条件
月100円〜10万円。2024年12月利用分以降の基本付与は一般カード200円につき1ポイント、ゴールド100円につき1ポイント。auマネ活等の追加ポイントは計上しません。積立額は通常決済の利用額・ポイントへ二重に加えません。
- au PAY ゴールドカード — 月100円〜100,000円
計算する条件
月100円〜10万円。2024年12月利用分以降の基本付与は一般カード200円につき1ポイント、ゴールド100円につき1ポイント。auマネ活等の追加ポイントは計上しません。積立額は通常決済の利用額・ポイントへ二重に加えません。
月の積立額をカードごとの付与単位で区切り、単位未満を切り捨てます。
公式の積立条件(確認日:)
- au PAY カード — 月100円〜100,000円
プラチナプリファードの年間利用額による積立ポイントの後払加算、auマネ活・ドコモのポイ活プランによる上乗せは未計上です。 JCB・三菱UFJカードなど、上の一覧にない組み合わせの積立もこの試算では未計上です。実際のサービスで積立を利用できないという意味ではありません。 楽天カードの積立は、この入力では自動計算せず、カードの付帯特典欄で年間ポイント相当額を評価する扱いです。
コード決済・残高払いのポイント、預金金利、投資の運用益は合算しません。シミュレーターと比較表で、回線と積立の条件を変えて確認できます。
この試算の限界
誠実であるために、できないことも書いておきます。
- 毎年同じ金額を使い続ける前提で計算しています。ある年だけ集中して使い、翌年以降は使わないといった使い方は再現できません。
- 期間限定のキャンペーンや入会特典は含めていません。恒常的な条件だけで評価しています。
- ポイントの交換レートは、カードごとに標準的な交換先を1つ想定した既定値です。交換先によって実際の価値は変わるため、シミュレーターで調整できるようにしています。
- ポイントプログラム自体が改変されることがあります。実際に、JCBのOki Dokiポイントは2026年1月に「J-POINT」へ移行し、付与単位と交換レートが変わりました。当サイトは各カードのページに情報の確認日を記載しています。
- カードの条件は改定されます。各カードのページに情報の確認日を記載していますので、必ず公式サイトの最新情報と照らし合わせてください。